錢高組

証券コード: 1811

市場: スタンダード(内国株式) / 業種: 建設業

IR情報一覧

1811edinet

親会社等の決算に関するお知らせ

錢高組
2025年6月20日

## サマリ ### 3行でわかる!今回のIR * 錢高組の親会社「泉株式会社」の決算が開示されました。 * 泉株式会社は**資産管理会社**で、本業は不動産事業や受取配当が中心です。 * 今期は**最終赤字**に転落し、営業・経常損失も計上しています。 ### 注目ポイント * 親会社の泉株式会社は、**錢高組の議決権を35.5%保有**しており、主要役員が兼任している点が重要です。 * 本業の営業利益段階から**赤字**で、最終的な損失は**6,139万円**となりました。 * **資産の大部分を土地と有価証券**が占めており、財務基盤は比較的安定しています。 ### 率直な評価 * 良い点: 資産の大半を**土地**と**有価証券**が占めており、安定した資産基盤を持っていると言えます。受取配当金は大きな収入源です。 * 課題点: 本業の営業活動と金融費用で**赤字**に陥っており、収益性の改善が急務です。特に**販売費及び一般管理費**が非常に高額です。 ## 詳細解説 ### **業績のホンネ** 泉株式会社は、皆さんもご存じのゼネコン**錢高組**の**親会社**ですが、その事業内容は「**資産管理**」がメインです。主な収益源は**不動産事業**と、保有する株式などからの**受取配当金**ですね。 今回発表された2025年3月期の決算は、残念ながら**赤字**となりました。具体的には、**営業損失**が**6,311万円**、**経常損失**が**7,605万円**、そして**最終損失**は**6,139万円**です。 **不動産事業の売上高**は2億6,883万円とそれなりにありますが、**売上原価**も2億2,018万円と高いため、この事業単体での利益貢献は限定的です。それに加えて、**販売費及び一般管理費**が3億8,386万円とかなり大きな額になっており、これが営業損失の主な要因となっています。 一方、**受取配当金**は2億7,210万円とまとまった金額を計上しており、これがなければさらに赤字幅は拡大していたでしょう。泉株式会社は、**錢高組**の主要株主であり、役員も兼任していますが、あくまでも事業としては「**資産管理**」が中心であり、**錢高組**の建設事業とは直接的な収益構造は異なるということが、今回の決算で改めて見えてきました。 ### **事業の核心** 泉株式会社の**主力事業**は、繰り返しますが「**資産管理**」です。具体的には、**不動産事業**と**有価証券の運用**がその中心にあります。 **不動産事業**は売上があるものの、利益率が低い現状が見られます。事業単体としての収益性向上は今後の課題となりそうです。 しかし、貸借対照表を見ると、**土地**が約89億円、**有価証券**が約24億円と、**固定資産**が全体の資産の大部分を占めています。これは、泉株式会社が安定した資産基盤を持っていることを示しており、これらの資産が将来的な収益源となる可能性を秘めていると言えるでしょう。 市場環境の影響としては、不動産市況や株式市況が泉株式会社の業績に直接影響します。今期の業績を見る限りでは、これらの資産からの収益が、**販売費及び一般管理費**といったコストを十分に吸収しきれていない状況が見て取れます。 ### **お金の流れ** 泉株式会社の財務状況を見ていきましょう。**総資産**は156億円、それに対して**負債合計**は約79億円、**純資産合計**も約77億円と、比較的バランスの取れた健全な財務構造に見えます。 特に注目すべきは**固定資産**の内訳です。**土地**が全体の資産の約57%、**有価証券**が約16%を占めており、これらが資産の大部分を構成しています。これは、同社が安定した資産を多く保有していることを意味します。 一方で、**固定負債**の約77億円はほとんどが**長期借入金**です。この借入金に対する金利負担が、損益計算書の**営業外費用**である**支払利息**(5,467万円)として表れています。これは、収益性を圧迫する要因の一つと言えるでしょう。 キャッシュフローの詳細は今回の資料にはありませんが、手元の現金預金は3億613万円と、すぐに資金繰りに問題があるような水準ではありません。株主還元については、今期は**純損失**となっているため、配当などの積極的な株主還元は現時点では難しいと推測されます。 ### **今後の見通し** 泉株式会社単体での具体的な業績予想は開示されていませんが、今回の**赤字決算**は、高額な**販売費及び一般管理費**と、**不動産事業**の収益性の低さが大きな要因であることは明白です。 **資産管理会社**としての安定性を維持し、今後も成長していくためには、保有する**土地**や**有価証券**からの収益をさらに安定させるか、あるいは固定費を中心としたコスト構造の大幅な見直しが喫緊の課題となるでしょう。外部環境としては、金利の動向、そして不動産や株式市場の市況が、泉株式会社の業績にダイレクトに影響を与えるため、これらマクロ経済の動向を注視することが非常に重要です。 **錢高組**の主要株主である泉株式会社の経営状況は、**錢高組**のガバナンスや安定性という観点からも、引き続き注目していくべきポイントと言えるでしょう。

続きを読む
1811edinet

業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ

錢高組
2025年4月25日
続きを読む